貸農園で5年間野菜を作っている経験から、今始めるとしたらどうするかを書いてみます。
私の経験がこれから始めようと思っている方の参考になれば幸いです。
自分の失敗談もあります。
最初にお伝えしておくことは、
思い立ってすぐに野菜の種・苗を買いに行ってはいけません!
気持ちはわかりますが、ぐっとこらえて
事前の準備(下見・計画)が重要です。
また、貸農園を契約してもすぐに苗を買うのは禁物です。約1か月をかけて土を整備することで、収量にも影響してきます。
思い立ってから作物を植えるまでに最低2週間掛けたほうが長い目でみたときに美味しい野菜を収穫できます。
事前準備・計画
下見
借りようと思っている場所は必ず下見しましょう。
ポイントを書きます。
・家からどれくらいの距離か?
→大事です。遠いと足が遠のきます。
・移動手段は?
→車は禁止している農園もあります。
重い荷物を運ぶこともあるので、しっかり確認しておきましょう。
・農園に水はあるか?
→水がない場合、自分で運ぶ必要があります。確認しておきましょう。
・他の方が育てている野菜は元気か?
→周りを見渡してみて、他の方が育てている野菜が元気か見てみましょう。
元気であれば、日照時間などの基本条件は満たしているはずです。
計画
以下のポイントを考慮しながら計画を立てることをオススメします。
・どのような野菜を(ナス、トマト)
・どの期間でどのように(例:4月種植え、6月~7月収穫、9月苗定植、11月収穫)
・どれくらい作るのか(1畝:70センチに5株)
計画をしておかないと場当たり的になり、まだ取れるからとナスやピーマンを秋口まで収穫していると、冬には収穫できる野菜がないなどの有効活用ができない状態になってしまいます。
野菜ごとの特徴をおさえて、計画を立てるのがポイントです。
上記に加え、私は以下も考慮しています。
・自分・家族が食べたいと思うか
→食べない野菜を作っても肥料になるだけです。ゴーヤがそれになりました。
・肥料のバランス
→野菜によっては多く肥料を使います。
そのあとに育てる野菜が肥料を多く必要としない場合、生育不良になりかねません。
・連作のバランス
→野菜同士にも相性があり、隣同士だと育ちが悪くなるもの、連続で育てると病気になりやすい
野菜もあります。
私が立てている計画の例です。
契約
管理会社次第で、空き地の管理の方法が異なります。
空いているスペースの雑草管理などもありますので、
管理会社がどれくらい農園の管理を行っているのかを契約する前に確認しておきましょう。
空きスペースの雑草は借りているスペースを浸食したり、虫を引き寄せるため管理者による定期的なお手入れが必要です。
開墾・整地
作付けの2週間~3週間前から行います。
これで土いじりの準備ができました!
ここからは大事な”土づくり”です。
開墾
ここからはいよいよ開墾です。
開墾時に必要なものは以下の道具があります。
・剣スコップ (必須)
・鍬 (必須)
・レーキ (任意:雑草取りに大活躍)
・酸度計 (任意:日本の土は酸性が強く、pH調整に使用)
雑草があれば、手やレーキを使って除草しておきましょう。
除草が終わったらスコップを使って、固まっている全体の土を掘り起こします。
土に空気を入れ、畝を立てるために、30㎝ほどは掘り起こしましょう。
次は鍬を使って、固まった土をならしていきます。
堆肥投入
土をならせたら、堆肥を入れていきます。
堆肥は腐葉土をオススメします。
理由は、腐葉土を使用した土は微生物がバランス良く生存しており、
虫もつきずらく、病気にもなりにくいからです。
そして何よりも作物の収量に差が出ます。
目安として1m×2mの土地で30リットル投入し、よく土と混ぜ合わせます。
動物性(牛糞や鶏糞をベースにした堆肥)は臭いもきつく、虫もわくため私はあまり使用しません。
pH測定
次に酸度計でpHを図ってみましょう。
大体がpH6以下の酸性になっていると思います。
一般的にはpH6.0~6.5程度の弱酸性が野菜が良く育つと言われています。
苦土石灰・消石灰を投入して調整します。
pHが5程度の酸性であれば、1㎡あたりに一握り(40g)程度まいて2週間ほどするとpH6になると思います。
畝立て・植え付け
畝立て
pHの調整が完了したら、計画に沿い、畝(うね)を立てていきます。
平らな場所から10㎝~20㎝程度隆起するように畝を立てます。
畝を立てることで水はけをよくしたり、病気を予防できたりします。
肥料投入
畝を立てたら植え付ける野菜に応じて肥料を投入します。
肥料は土全体に漉き込むとの、苗を植える底にまくように投入しておきます。
このまま1週間程度おいて、肥料を土になじませます。
植え付け
お待たせしました!
いよいよ植え付けです。
苗を植える場合、穴を掘ったらそこに水を撒いておきます。
ポットから出した苗を穴に投入したらを軽く押さえつけて土になじませるのがポイントです。
これで畑ライフの始まりです!
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